親日台湾の首都「台北」の高級ホテル事情
台北は独立国家として認められてはいないが、中国大陸に近い島として、存在感のある自治区の一つだ。太平洋戦争中は、日本が占領し植民地化していた時期があったが、その際、日本占領軍が台湾国民を大切にしたこともあり、非常に親日だ。日本のカルチャー全般が人気で信頼がある。それは、芸能人やアニメなどのエンタメにとどまらず、日本製の化粧品やお菓子など、日本の品質を賞賛しているところだ。
台北は、島国台湾の北東部にある台湾の首都である。「桃園」と「松山」という2つの国際空港があり、都心へのアクセスは、松山空港のほうが近く便利だ。東京からのアクセスは、羽田空港から松山空港のフライトがもっとも移動時間が少なく快適だ。スターアライアンスの全日空(ANA)とエバー航空の便があるので、比較的フライトは取りやすい。ただ、マイルでのフライト手配はかなり難しい。必要マイル数が国内旅行並みに少ないのと、台北が近くて行きやすいというのが、人気の理由だ。
台北の宿泊相場とホテル数
多くの日本人観光客が訪れる台北には、リーズナブルなゲストハウスから5つ星クラスのおしゃれ高級ホテルまで幅広くそろっている。それらの中から3つ星~5つ星ホテルの各宿泊相場とホテル数について見てみよう。
・5ツ星:宿泊相場15,000~30,000円前後、ホテル数75件
・4ツ星:宿泊相場10,000~20,000円前後、ホテル数160件
・3ツ星:宿泊相場5,000~15,000円前後、ホテル数400件
※ホテル予約サイトAgodaにて調査
いかがだろうか?ラグジュアリーな5つ星の高級ホテルでも、2人で1泊15,000円程度で宿泊することが可能だ。またディスカウントキャンペーンを利用すると1泊10,000円前後まで価格が下がることもあるので、見逃すことはできない。
台北でおすすめの人気宿泊エリア5選
台北にはたくさんの宿泊エリアがあり、それぞれで異なった台北の顔を見せてくれる。初めて台北を訪れる人のために、おすすめの宿泊エリアを5つ紹介しよう。
・西門街:宿泊相場10,000円前後、ホテル数160件
・台北駅:宿泊相場7,500円前後、ホテル数120件
・中山区:宿泊相場12,000円前後、ホテル数150件
・松山区:宿泊相場12,000円前後、ホテル数50件
・北投区:宿泊相場13,000円前後、ホテル数40件
※ホテル予約サイトAgodaにて調査
1.西門街エリア
西門街は日本で言うところの原宿のような場所。地下鉄西門駅を降りるとすぐに大きなショッピングビルやレストラン、小さなショップが軒を連ねているのが分かるだろう。街は広々としていて開放的。多くの台北の若者が集結する人気の宿泊エリアだ。たくさんのB級グルメのお店もあるので、気軽に立ち寄って美味しい台湾料理を堪能してほしい。
2.台北駅エリア
台北駅は台湾各地への移動起点となる場所。台中や台南、高雄、台東など台湾の様々なエリアへ新幹線や電車、バス等を使って移動する際に便利だ。駅構内にはショッピングモールの微風台北車站があり、レストランやフードコード、カフェ、生活雑貨店、土産店などがそろっている。駅周辺には学生用の塾が多く存在することもあってか、リーズナブルに食べることができる食堂がズラリと立ち並んでいるのも特徴だ。
3.中山区エリア
中山区は日本人にも人気の高いおすすめ宿泊エリア。洗練されたおしゃれなレストランやカフェ、洋服やアクセサリーのショップがたくさん並び、毎日夜遅くまでにぎわいを見せている。台湾旅行の起点となる台北駅からは地下道でつながっており、歩いて移動することも可能だ。地下道内には地下街が広がっており、比較的リーズナブルにショッピングを楽しむことができる。
4.松山区エリア
松山空港がある松山区エリア。羽田空港発のフライトは松山空港に到着するので、松山区エリアにホテルを取れば空港からすぐにホテルステイを楽しむことができる。松山区で忘れてはいけないのが台北2大夜市の1つ、饒河街夜市だ。全長約660メートルの道路の両側と中央にたくさんのレストランや食堂、屋台、ショップ、マッサージ店などが立ち並んでいる。饒河街夜市でぜひ食べてほしいのが胡椒餅。表面はカリカリで中はモチモチの皮を一口噛むと、中からジューシーな肉餡が飛び出してくる。胡椒のピリッとした辛みが良く合う、地元でも人気のファストフードだ。地元の台北人からも人気の高い夜市で、特に週末の夜は身動きができないほどの混雑ぶり。平日に訪れてみよう。
5.北投区エリア
台北に温泉があるのはご存知だろうか?北投区は温泉街として有名なエリア。1894年に発見されて以来、台湾人の間で人気がある温泉リゾートとなっている。台北中心部から地下鉄でわずか30分程でアクセスすることが可能だ。宿泊して思いっきり温泉を満喫するのはもちろんのこと、日帰りでの利用もできる。日本から遠く離れた場所で温泉に浸かりながら、日頃の疲れを癒してみてはいかがだろう。
台北で泊まっておきたいおしゃれ高級ホテル5選
それでは先ほど挙げた台北でおすすめの宿泊エリアの中から、宿泊したい高級ホテルを5つ紹介する。
1.W 台北(W Taipei)
松山区近郊でおすすめの高級ホテルが、W 台北だ。最寄り駅は松山区のすぐ南側にある市政府駅。デザイナーズホテルとして有名なWホテルグループが、2011年にオープンさせたおしゃれなデザイナーズホテルだ。阪急百貨店と直結しているため、ホテルの外に出ることなくショッピングやグルメを楽しむことができるのは嬉しいポイントだろう。ホテルのレセプションは10階。エレベーターの扉が開くと、ホテルとは思えないようなスタイリッシュでおしゃれな空間がゲストを迎えてくれる。赤や白、ブラウンなどのカラーがバランスよく配置されており、広々とした空間に差し込む自然光が華やかさを更に際立たせているのが分かるだろう。ロビーと軽食エリアは一続きになっており、夜になるとにぎやかなクラブへと変貌を遂げる。
客室は全部で8種類。バジェットや客室の雰囲気に応じて、さまざまなタイプのデザイナーズルームをチョイスしてほしい。最もリーズナブルなワンダフルルームでも、十分にデザイナーズホテルの雰囲気を楽しむことが可能だ。広いスペースが確保された部屋にはスタイリッシュな家具やインテリアが上品に飾られている。ホテル付帯のプールは24時間利用することができ、夜はライトアップされてロマンチックな雰囲気に。プールサイドにあるBARでお酒を注文して、台北での忘れられない夜を過ごしてみてはどうだろう。
W 台北(W Taipei)
住所 :10 Zhongxiao East Rd, sec 5, Xinyi Dist Taipei, Taiwan
エリア:松山区周辺
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2.ハンブル ハウス(Humble House)
ハンブル ハウスは松山区近郊にあるラグジュアリーな高級ホテルだ。最寄り駅は市政府駅。台北で人気の観光スポットの1つ、台北101まで徒歩で10分と好立地となっている。多くの商業施設と一体となった複合型のホテルなので、ホテル周辺にはたくさんのショップやレストラン、カフェなどが充実。ホテルからは渡り廊下でつながっており、天気が悪い日でも心配することなく移動することが可能だ。ハンブル ハウスはホテルとアートの融合をコンセプトとしたホテル。建物のあちこちに有名アーティストたちが手掛けた作品が展示されているのが分かるだろう。場所によってはまるでミュージアムの中にいるかのような雰囲気で、ホテルにステイしながらアートカルチャーを同時に楽しむことができるのは大きな魅力だ。
客室はベージュやブラウンを基調とした、シンプルなデザイン。質素な中にも所々に木の温かさを感じることができる空間で、心からリラックスできる時間を提供してくれる。浴槽とシャワールームは別に設置されいているので、温かい浴槽に浸かって旅の疲れを癒してほしい。アメニティグッズが充実しているのも嬉しいポイントの1つだろう。屋上にあるプールからは、迫力ある台北101を間近で鑑賞することができる。
ハンブル ハウス(Humble House)
住所 :No. 18 Songgao Road, Xinyi District, Taipei, Taiwan
エリア:松山区周辺
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3.ザ マンダリン オリエンタル 台北(Mandarin Oriental Taipei)
ザ マンダリン オリエンタル 台北は、松山区周辺の南京復興駅近くに位置している高級ホテル。2015年にオープンしたまだ新しいホテルで、最高級のサービスを体験できるとあって多くの外国人ゲストたちがリピートをしている。ホテルロビーは美しい白亜の壁がゲストを迎え入れ、これから始まる台北ステイへの期待感を高めてくるだろう。約5万個ものクリスタルで作られた重さ1400キロのシャンデリアは見もの。設計から完成まで何と1年もかかったという逸品で、見る者全てを魅了するに違いない。客室も白を基調としたデザインで、設置された上品な調度品と合わさってエレガントな雰囲気。クラシックとモダンが上手にミックスされた空間で、ラグジュアリーなホテル滞在を約束してくれるだろう。同クラスの他ホテルよりも広さが確保されているので、数人で集まって談笑するのにもピッタリだ。
併設されているザ マンダリン ケーキ ショップはパイナップルケーキが美味しいと高評価。しっとりとしたケーキ生地の中にほんのりと酸味があるパイナップル餡が入っていて、午後のティータイムのお供に最適だ。他にもホテル特製のパンやケーキ、ムース、タルトなどの質の高いスイーツを堪能することができる。
ザ マンダリン オリエンタル 台北(Mandarin Oriental Taipei)
住所 :158 Dunhua North Road, Taipei, Taiwan
エリア:松山区周辺
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4.オークラ プレステージ 台北(The Okura Prestige Taipei)
中山区周辺で宿泊したい高級ホテルが、オークラ プレステージ 台北だ。たくさんのレストランやショップなどでにぎわう人気の街にあるので、便利性は随一。旅の起点となる台北駅へも徒歩圏内なので、台北市内や台湾各地への移動にも最適の場所である。オークラ プレステージ 台北は日本のホテル オークラ系列で、日系ホテルならではの心がこもったサービスやおもてなしが特徴的だ。エントランスから1歩足を踏み入れると、まるで別世界に来たかの様。ピンク色がかかった巨大シャンデリアがゲストを歓迎し、最高級の5つ星ホテルに来たことを実感させてくれる。客室は全部で7種類。ベージュとオレンジを基調とした配色で、落ち着いた明るい印象だ。南向きの客室の窓からは、新光三越ビルや台北のランドマーク台北101などを眺めることができる。
ホテル内には全部で4つの高級レストランが入っているが、おすすめは和食の山里。天ぷらや寿司、鉄板焼きのコーナーに分かれており、確かな腕を持つ職人たちの絶品料理を堪能することができる。天気が良い日は陽光が気持ち良い窓際の席で、のんびりと食事を楽しんでほしい。和食の他には広東料理と朝食用のブッフェ、そしてラウンジバーにもなるカフェがそろっている。
オークラ プレステージ 台北(The Okura Prestige Taipei)
住所 :9 Nanjing E. Road, Sec. 1, Taipei, Taiwan
エリア:中山区周辺
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5.ヴィラ32(Villa32)
ヴィラ32は北投区周辺で宿泊してほしい高級ホテル。温泉街として有名な北投区で屈指の温泉リゾート型のホテルで、極上のリラックスタイムを提供してくれる。ホテルのエントランスをくぐり抜けると、そこにはまさに楽園の様な光景が。静かに流れる水面と緑の木々、そしてウッドデッキやベンチがバランスよく配置されており、台北の隠れ家といった雰囲気だ。昔は完全会員制のホテルだったが、現在は一般のゲストも招き入れている。ただし利用は16歳以上となっているので注意してほしい。この隠れ家的な楽園にある客室はわずか5つ。和室タイプと洋室タイプに分かれているので、好みの部屋をチョイスしよう。各部屋には専属のバトラーが付いており、身の回りのケアをしてくれる。どちらも重厚な趣きを感じさせるデザインで、北投区の温泉をバスルームで楽しむことが可能だ。夜にはキレイな星空を眺めながらゆっくりと心地よい湯に浸かりたい。もちろん共有の温泉も準備されている。
温泉に浸かってリフレッシュした後は、極上のスパを体験してみてはどうだろう。ヴィラ23のスパは特に評判が高く、スパの利用だけを目的に来るゲストも少なくない。全ての施術室にトイレとシャワールームが完備されており、VIP気分でスパを受けることができる。丁寧なカウンセリングと経験豊富なエステティシャンの施術で、身も心も極上の気分にさせてくれるだろう。
ヴィラ32(Villa32)
住所 :No.32 Zhongshan Road, Beitou, Taipei, Taiwan
エリア:北投区周辺
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気軽に行ける台北は、街を歩き回れる場所に宿泊しよう
台北は、韓国のソウルほど近くはないが、3時間半のフライトで行くことができるところだ。沖縄と同じ緯度にあるので、冬に行っても温暖だし、人もあたたかく、食事も美味しい。女性同士やカップルでもいきやすいので、ぜひ週末などで訪れて欲しい旅行地だ。