SPGのホテルというと、ウエスティンやシェラトンを思い浮かべる方が多いのではないかと思います。
2018年には、SPGがマリオットグループと統合したため、SPGのランクを保有している方は、リッツをはじめとしたより幅広いブランドでの滞在がスペシャルになりました。
マリオットグループ統合は嬉しいのですが、少し前にSPGに参加したホテル群の存在が私にとっては、非常に嬉しいものでした。
デザインホテルズとは・・・
・・・1993年にイビサ島で知り合った2人のドイツ人、”トーマス・へイン”と”マリオ・ハーテル”が10年以上アイデアを温め、2004年にプロデュースしたParadise Club(パラダイスクラブ)は世界一のナイトクラブと賞賛を浴びました。パラダイスクラブをきっかけに、理想なデスティネーションをつくるという彼らの想いから生み出されたブランドです。現在は、世界中の298のホテル&リゾートが加盟しており、日本からは3つのホテルが参画しています。
2016年からデザインホテルのSPGへの参加がスタートしています!
デザインホテル(DESIGN HOTELS™)が11番目のホテルブランドに 2016年初めに40軒のデザインホテル加盟ホテルがSPG.comから予約可能
私は2017年にはじめてデザインホテルズ加盟ホテルに宿泊しました。
それも最初のうちはSPGグループに参加したことを知らずに、SPGからではなく、他のホテル予約サイトから予約をしてしまっていました笑
宿泊実績もポイントもつかないし、アップグレードもされない、もったいない限りですね笑
惹かれるホテルがデザインホテルズグループのホテルだったということも度々あり、
2017年は、合計で5つのDESIGN HOTELS加盟ホテルに宿泊しました。
トレンドの移り変わり:メガホテルからスモールデザインホテルへ
私個人の趣向が大型資本のホテルから、小さくても特徴があるデザイン性の高いホテルに変わってきたということもありますが、世界的なホテルのトレンドも同じように変化してきています。
私は間も無く40を迎える歳ですが、バブル崩壊後しばらく、2000年ぐらいまでは、ホテル、イコール「高級」「格式ある」「フォーマル」という言葉が連想されるイメージがありました。20世紀までのホテルというのは、特別な時に訪れる場所でどこか堅苦しかったからこそ、冠婚葬祭や誕生日などに活用されていたんだと思います。
まさに、デザインホテルというコンセプトが生まれた2000年代は、旅すること・移動することがより日常的になりました。航空券をはじめ移動のコストが下がり、デジタルデバイスが普及したことで、リモートワークというスタイルが生まれました。一部の物書き以外も、ホテルで仕事をするようになった、それも場所を変えて、よりリラックスして、よりクリエイティブな雰囲気でということをホテル空間に求めるようになったとも言えます。
20世紀までのホテルブランドは、その世界観をどの国どの土地でも展開することを良しとしてきました。ブランディングの概念自体が20世紀的だったといえるかもしれません。例えば、ウェスティンは「ホワイトティー」の香りでアメニティをつくり、世界中で同じ香りを提供しています。21世紀以降に指示を集めているホテルブランドは、その土地やカルチャーに根ざしたものをホテルのインテリア・エクステリア、食事をはじめとしたサービスに取り入れて、土地ごとの異なる様式で展開していたりします。
私は、ポートランド、ロサンゼルス、ロンドンのエースホテルに訪れましたが、それぞれがその時にあった古い建物をリノベーションしていました。もちろん、共通している価値観の中で展開されているので、デザインに共通点がないわけではありません。地元で人気のあるコーヒーショップやアーティストとコラボしているというカルチャー的な共通点もあります。
デザインホテルは、まさにこのホテルの潮流の中、生まれています。ブティックラグジュアリーホテルをキュレーションしているブランドといっていいと思いますが、セレクトに信頼があるからこそ300件まで加盟数が増えてきていのだと思います。
SPG会員にとってデザインホテルの参加とは
どこの土地、国に行っても安心して泊まれるブランドというのは、必要な存在です。
一方で、土地ごとの歴史や風土を踏襲し、展開しているホテルというのも同時に魅力的でどちらも用途や目的に応じて利用したいものです。
SPGホテルグループの会員にとって、この両方の選択肢が持てるということは、ハッピーなことだと思います。
同じ旅行で、両方のホテルに泊まってもいいわけですし、デザインホテルの参加で広がる選択肢は、より旅を楽しいものにしてくれると思うのです。